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お知らせ2019/10/15

ボーダーランズ道東ツアー印象記(前編)

【道東ツアー印象記】(2019年9月26日~28日)
一般社団法人ディレクトフォース
観光立国研究会 世話役
横井 時久(タイトル写真一番左)
(協力:駒場地理会)

9月26日(木)
羽田を朝7:45に発って釧路に着いたのが9時半頃。空港は釧路湿原の西側の丘陵地にあり、出迎えのジャンボタクシーで釧路湿原に向かった。
まず訪ねたのが北斗遺跡展示館。建物の中には旧石器・縄文・続縄文時代の石器など生活用品が展示されている。園路を約750m進むと竪穴住居跡を見ることができる。
釧路湿原は西高東低の、山手線一周を上回る広大な湿原で、春夏の燃えるような緑は終り、一面素朴な茶褐色であった。砂地を泥炭層が被い、釧路川が蛇行を繰り返し、海側から内陸に向かって土地が若干隆起したことで、湿原が保全されてきた。釧路湿原はラムサール条約に登録され、多くの動植物が生息しており、生態系などを体感するため水辺の多い五十石に回った。

※ラムサール条約とは、湿地の保存に関する国際条約で、水鳥を食物連鎖の頂点とする湿地の生態系を守る目的で、制定された条約です。特に鳥類だけというわけではなく、絶滅のおそれのある動植物が生育・生息していたり、その地域を代表とする湿地等も登録されています。

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次に向かったのが阿寒湖。湖の周辺には大きなホテルが立ち並び、まさに湖畔の宿。昼食に両国という名の料理屋で獲れたてのワカサギの天ぷらを食べた。
阿寒湖温泉からそれ程遠くない所に足寄町のオンネトーがある。入口に「日本にはまれな優れた景観」という森林管理局の掲示がある。日本には美しい自然がたくさんあるのだが、雌阿寒岳と阿寒冨士を望む沼の淡いブルーが神秘的な雰囲気を醸し出しているのを見て納得した。季節や時間で色調が変化し五色沼とも呼ばれる絶景とはこのことかと思った。
オンネトーの次に訪ねたのが、摩周湖第一展望台。お馴染みの摩周湖の風景だが、人気スポットのせいか来訪者が多かった。
摩周湖を背にして向かったのが中標津(なかしべつ)町の養老牛(ようろうし)温泉。既に暗くなった直線道を走ってようやく湯宿だいいちに到着した。

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途中淋しい道であったが、宿の駐車場にはたくさんの車が留まっていた。中標津町養老牛にある湯宿だいいちは昭和4年の創業。集落には元々6軒の宿があったが、今は1軒だけになった。鉱山士が硫黄を求めてこの土地に入り温泉を見つけたのがきっかけで旅館を始めた。湯宿はお客100人の収容に対して、従業員が55人。意外なことに地元の若い人が活き活きと働いている。各地から来る客はリピーターが多い。教師になるか親の家業である旅館を引き継ぐか迷った長谷川社長の人柄がお客と従業員を惹きつけているのだろう。料理には山菜や、海老、蟹、ホタテ、鮭、イクラ等地元の食材が豊富に使われている。温泉も心地よい。

9月27日(金)
湯宿だいいちに名残を惜しみながら中標津の国道に出た。道の両脇には緩やかな傾斜地の牧場があり、牛を時々見かける。白や黒の大きなプラスティックの玉が牧場のあちこちに転がっている。牧草ロールと言うとのこと。かってはサイロに牧草を保管し、発酵させて飼料にしていたが、作業中の人が窒息死したり、落ちたりする事故が相次ぎ、今は牧草をロールにし、そのまま牧草地に放置、天日で発酵させるため、昔のサイロは無用の長物となっている由。
広い道路を走っていて、もう一つ気になるのが道路の上から下向きに吊り下がっている矢印。これは雪のときに路肩を示す印で、除雪車には必須のもの。道路に沿って防雪柵が設置されている箇所も多い。防雪板で風の向きを変え道路に雪がかかるのを最小限にする。夏の間は風通しがよいように防雪柵の羽は持ち上げてある。防風林も随所にある。エゾ松、トド松、ダケカンバ、ミズナラ等々が繁茂。ミズナラのドングリは北国の動物の大切な食糧である。
この日最初に訪れたのが神の子池で、周囲220mと小さい。摩周湖の伏流水が湧き出た池で、年間を通して水温は8℃。水が澄んでおり、倒木が腐らずに5mの底に沈んでもくっきりと見える。朱色の斑点のオショロコマ(環境省レッドリスト絶滅危惧II類)も泳いでいた。

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神の子池を見た後、裏摩周湖展望台を訪ねた。前日見た同じ摩周湖だが、裏からの眺めも捨て難い。むしろこちらの方が見映えがする。
次に開陽台を訪ねた。標高270mながら地球が丸いのがわかる。牧場や格子状防風林が美しい。海のかなたに国後島が見えた。            
開陽台を去って別海町に向かい、そば庵水無月で昼食。手打蕎麦を提供するこの店は昨年8月に開店し、木の香がまだ新しい。幌加内の蕎麦粉を使った二八蕎麦と牛蒡の天ぷらを食べた。
昼食の後、別海(べつかい)町役場を訪ね町の概況をうかがった。
 別海町の面積は1,300k㎡で、市町村の面積では 全国9位。人口は約14,000人で、毎年微減傾向。平均気温は 5.5℃。今年の夏は最高気温35.5℃を記録した。冬はマイナス23.8℃を記録する。主要産業は酪農で、牛が11万頭いて、人口の約8倍。乳牛10万頭、肉牛1万頭。生乳生産量は日本一。農家は約650戸。明治、森永、雪印の工場がある。漁業はホタテが主。稚貝を蒔いて3年で収穫し、生産高は約70億円。産業別生産高では農業が600億円、漁業100億円。観光は野付半島が主要箇所。農業、漁業の就労者が減る一方で、やむなく外国人就労者が300人いる。小学校8校、中学校8校、高校1校。
別海町役場の次に訪れたのが加賀家文書館。アイヌの資料が保存されている。

(後編へつづく)

※この旅行を追体験できるプランをご用意!後編の終わりにご紹介致します。

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